イクステンドゴニオメーターの誕生まで・・・第3話(バネの設計)
バネの種類や形状には様々なものがあります。コイルバネ、板バネ、トーションバネ、ゼンマイバネなど、また材料も様々で、金属、ゴム、プラスチック等々ありますが、どこで、どのような、またどの程度の使い方をするかで種類、形状および材料を決めていきます。
【イクステンドゴニオメーターに求められる条件は】
1.本体軸内に収納できる 2.スライド軸に適度な抵抗を与える 3.経年変化しない 4.復元力が一定 5.耐腐食性
前記のさまざまなバネの種類や材料の中から、これらの条件を満たすバネが、現在使用している金属のトーションバネで、形状は写真にあるような”弓形”としました。この”弓形バネ”に至るまで、バネの収納部の位置や形状、コイルバネ、板バネあるいはゴムバネにした場合等々、様々な試作と実験を重ね、現在の形状と収納方法が決まったわけです。多分、これがベストに近いと考えます。
【バネ材料について】
材料はステンレス鋼材の内、SUS304という耐食性があり最も汎用性が高いゆえに低価格な材料としました。その形状や太さなどを決め、さて製作ですが、経年変化や一定の復元力を考慮して最終工程で焼き入れ、焼きなましという熱処理を施しました。この詳細はここでは伏せておきます。
ちょっと、一息
ゴニオメーターの軸が伸縮するイクステンドゴニオメーターをご存じでしょうか? これは、ゴニオメーターの基本軸と移動軸が自由に伸縮するため、関節の大きさに適合した長さのゴニオメーターで測定が可能になり、測定値がより正確になります。更に、両軸を伸ばすと最大長は53cmになり、大腿骨長も測れます。
イクステンドゴニオメーターは5色の透明色があります
Cobb法による測定
基本軸・移動軸を自由に伸縮させ、湾曲に対しゴニオメーターを正確にあてがうことが出来る
Cobb角=25°
Ferguson法による測定
イクステンドゴニオメーターは透明色であるため、Ferguson法で椎体画像の上にゴニオメーターを置いたとき、椎体の中心にゴニオメーターの軸心を容易に合わせることが出来るので、従来のゴニオメーターよりもより正確な測定が可能となる。
側湾度=25°
透明のイクステンドゴニオメーターであれば、椎骨の中心に正確に当てることが可能なため、角度をより正確に測ることが出来る
イクステンドゴニオメーター(アプリコット色)
膝屈曲角=57°
イクステンドゴニオメーター(蛍光バイオレット色)
肘関節屈曲=86°
イクステンドゴニオメーター(蛍光ローズ色)
底屈=43°
イクステンドゴニオメーター(アプリコット色)
右頚体角をイクステンドゴニオメーターで測定(アプリコット色)
頚体角=130°
イクステンドゴニオメーターについて、詳しくはホームページの「商品紹介」をご覧下さい
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