13. 脊髄損傷の急性期の診断
急性期の診断
急性期では、全身的に以下の項目[1]~[3]に注意して診断する。
[1]バイタルサイン
①意識状態
②呼吸
③心血管系 :血圧、除脈
④排尿・排便
[2]神経学的診断
①運動
横隔膜、肛門括約筋も必ず診る
②感覚
1.light touch, pin prick, position
触覚、痛覚、位置覚を診る
2.Sacral sparingが有る or 無い*
*有る :仙髄節(肛門周囲)の運動 and/or 感覚が残存していること
無い :仙髄節(肛門周囲)の運動 and 感覚の両方が残存していない
Sacral sparingが有るとき、不全損傷と定義する。
Sacral sparingが無いとき、完全損傷と定義する。
③反射
重要な反射とその支配レベル
④自律神経機能
排尿、排便、発汗、体温、心拍などを診る
[3]損傷脊椎の動揺性
支持性と安定性の確保が重要
<方法>
1.頚椎装具、体幹装具
2.安静による保存的治療
3.手術
<目的> ①損傷部脊髄の除圧
②固定:脊椎の安定性がない場合、固定術により安定性を確保
<術式> ①前方除圧固定術 ②後方除圧固定術 ③椎弓形成術
④脊柱管拡大術
ちょっと、一息
ゴニオメーターの軸が伸縮するイクステンドゴニオメーターをご存じでしょうか? これは、ゴニオメーターの基本軸と移動軸が自由に伸縮するため、関節の大きさに適合した長さのゴニオメーターで測定が可能になり、測定値がより正確になります。更に、両軸を伸ばすと最大長は53cmになり、大腿骨長も測れます。
イクステンドゴニオメーターは5色の透明色があります
Cobb法による測定
基本軸・移動軸を自由に伸縮させ、湾曲に対しゴニオメーターを正確にあてがうことが出来る
Cobb角=25°
Ferguson法による測定
イクステンドゴニオメーターは透明色であるため、Ferguson法で椎体画像の上にゴニオメーターを置いたとき、椎体の中心にゴニオメーターの軸心を容易に合わせることが出来るので、従来のゴニオメーターよりもより正確な測定が可能となる。
側湾度=25°
透明のイクステンドゴニオメーターであれば、椎骨の中心に正確に当てることが可能なため、角度をより正確に測ることが出来る
イクステンドゴニオメーター(アプリコット色)
膝屈曲角=57°
イクステンドゴニオメーター(蛍光バイオレット色)
肘関節屈曲=86°
イクステンドゴニオメーター(蛍光ローズ色)
底屈=43°
イクステンドゴニオメーター(蛍光ローズ色)
右頚体角をイクステンドゴニオメーターで測定(蛍光ローズ色)
頚体角=130°
イクステンドゴニオメーターについて、詳しくはホームページの「商品紹介」をご覧下さい
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