完全麻痺
完全麻痺, Completeplegia
完全麻痺の定義
最下位仙髄節の運動S2,3,4(肛門括約筋の収縮)および知覚S4,5(肛門周囲、会陰部)域が完全に喪失している。
原因
多くの場合、外傷による脊髄横断性麻痺が原因
症状
①脊髄ショック, Spinal shock
脊髄が突然に切断された場合に起こる。
【脊髄ショックの症状】
1.脊髄反射の消失 7.栄養障害
2.損傷部以下の弛緩性麻痺 8.褥瘡が出来やすい
3.損傷部以下の全知覚脱失 9.知覚過敏帯, hyperalgetic zone
4.膀胱直腸障害 知覚障害上限域で見られる。
5.性機能障害 10.ショックの期間は
6.自律神経障害 1日~数ヶ月
発汗、体温調節障害
【脊髄ショックの発生メカニズム】
不明確ではあるが、以下のようなことが考えられている。
脊髄の固有束内にある固有装置, Eigenapparat(脊髄脊髄系 spinospinal system:一種の介在ニューロンで、同側および反対側の数節にわたって興奮が拡大するのを助けている)で、損傷により中枢からのインパルスが全て遮断されるためと考えられている。
②損傷部以下は弛緩性麻痺。
脊髄ショックから回復後、多くは痙性麻痺となる。
③損傷高位以下の全知覚脱失
④膀胱直腸障害
やがて、自動膀胱 automatic bladder(少量の畜尿で自動的に排尿運動/反射が起きる)へ移行
⑤自律神経障害
血管運動、発汗機能の低下により体温調節に障害が生じる
⑥体温調節障害
体温調節中枢は視床下部吻側部の視索前野にあるため、損傷部以下の体温調節が困難になる。
⑥褥瘡が出来やすい。
体動が困難になるため、圧力が集中しやすい。
ちょっと、一息
ゴニオメーターの軸が伸縮するイクステンドゴニオメーターをご存じでしょうか? これは、ゴニオメーターの基本軸と移動軸が自由に伸縮するため、関節の大きさに適合した長さのゴニオメーターで測定が可能になり、測定値がより正確になります。更に、両軸を伸ばすと最大長は53cmになり、大腿骨長も測れます。
イクステンドゴニオメーターは5色の透明色があります
Cobb法による測定
基本軸・移動軸を自由に伸縮させ、湾曲に対しゴニオメーターを正確にあてがうことが出来る
Cobb角=25°
Ferguson法による測定
イクステンドゴニオメーターは透明色であるため、Ferguson法で椎体画像の上にゴニオメーターを置いたとき、椎体の中心にゴニオメーターの軸心を容易に合わせることが出来るので、従来のゴニオメーターよりもより正確な測定が可能となる。
側湾度=25°
透明のイクステンドゴニオメーターであれば、椎骨の中心に正確に当てることが可能なため、角度をより正確に測ることが出来る
イクステンドゴニオメーター(アプリコット色)
膝屈曲角=57°
イクステンドゴニオメーター(蛍光バイオレット色)
肘関節屈曲=86°
イクステンドゴニオメーター(蛍光ローズ色)
底屈=43°
イクステンドゴニオメーター(蛍光ローズ色)
右頚体角をイクステンドゴニオメーターで測定(蛍光ローズ色)
頚体角=130°
イクステンドゴニオメーターについて、詳しくはホームページの「商品紹介」をご覧下さい
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