イクステンドゴニオメーターの誕生まで・・・第4話(スライド特性)
スライド軸は弓形バネにより抑えられるため、スライド時に適度な抵抗を持って摺動することができる。これを実現させるスライド機構に特許取得の工夫がなされているのです。
「適度な抵抗を持って摺動する・・・・・」の意義は、
1.スライド軸の伸縮が心地よい摺動性であること=ゴニオの扱いが快適になる 。
2.任意の伸ばした位置で指を離してもスライド軸が固定されていることにあります。=計測しやすくする。(伸ばした軸を押さえる手間が省ける。)
これらは、「測定をより快適にすること」を約束します。
「測定をより快適にすること」
は大切で設計コンセプトの重要な部分で従来品との差別化を図る重要な部分でもあります。
なぜなら、測定に手間や面倒くささや億劫さがあったり、あるいは測定器具自体が手元になかったりすると、ついつい測らずに済ましてしまいがちで、それに慣れてしまうと知らず知らずのうちに検査測定する気持ちすら無くなってしまいます。
こうならないように、「測定をより快適にすること」は大切なのです。 😡
尤も常時、目視で関節可動域(ROM)検査を済ませている人には目視が最良なのでしょう。
このグラフから、弓形バネ自由高のわずかな違いによりスライド抵抗が大きく影響を受けていることが分かります。本イクステンドゴニオメーターのスライド抵抗は1/100mmの違いを考慮し選定した弓形バネを収納しているのです。これは、かなり手間のかかる作業になります。
このように、弓形バネの製造にはきわめて精度の高い技術が要求されるのです。とくに、製造の最終工程では熱処理も行うため、なおさら仕様(スライド抵抗=20~70g)に合った弓形バネを手に入れるのは難しいことが理解できるかと思います。
ちょっと、一息
ゴニオメーターの軸が伸縮するイクステンドゴニオメーターをご存じでしょうか? これは、ゴニオメーターの基本軸と移動軸が自由に伸縮するため、関節の大きさに適合した長さのゴニオメーターで測定が可能になり、測定値がより正確になります。更に、両軸を伸ばすと最大長は53cmになり、大腿骨長も測れます。
イクステンドゴニオメーターは5色の透明色があります
Cobb法による測定
基本軸・移動軸を自由に伸縮させ、湾曲に対しゴニオメーターを正確にあてがうことが出来る
Cobb角=25°
Ferguson法による測定
イクステンドゴニオメーターは透明色であるため、Ferguson法で椎体画像の上にゴニオメーターを置いたとき、椎体の中心にゴニオメーターの軸心を容易に合わせることが出来るので、従来のゴニオメーターよりもより正確な測定が可能となる。
側湾度=25°
透明のイクステンドゴニオメーターであれば、椎骨の中心に正確に当てることが可能なため、角度をより正確に測ることが出来る
イクステンドゴニオメーター(アプリコット色)
膝屈曲角=57°
イクステンドゴニオメーター(蛍光バイオレット色)
肘関節屈曲=86°
イクステンドゴニオメーター(蛍光ローズ色)
底屈=43°
イクステンドゴニオメーター(アプリコット色)
右頚体角をイクステンドゴニオメーターで測定(アプリコット色)
頚体角=130°
イクステンドゴニオメーターについて、詳しくはホームページの「商品紹介」をご覧下さい
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