体温調節(メカニズム)
ヒトの正常な体温は臓器、筋肉等からの熱産生と体表からの熱放散のバランスが約37℃で保たれるように調節されている。
このような体温調節は、(1)無意識に自律神経の働きとして行われている自律性体温調節と(2)意識的に行動と環境を変える行動性体温調節の2通りのアプローチがある。
(1)自律性体温調節
体温調節中枢が視床下部の吻側部にある視索前野にあり、ここで自律神経系の調節が行われる。自律神経支配の臓器や器官を効果器として不随意に行われる生理的反応で、熱の産生や放出が行われる。熱産生は褐色脂肪細胞と骨格筋で行われる。
熱産生 : 褐色脂肪細胞では交感神経系の支配により熱産生が起こる。骨格筋では体性運動神経を介して筋運動や震えを通して熱産生を起こす。
熱放散 : 熱放散には蒸散性放散と非蒸散性放散がある。蒸散性放散は体表面から水分が蒸発するときに気化熱として体温を奪う熱放散である。
非蒸散性放散は水分の蒸発を伴わないで皮膚や粘膜から常時意識することなく、伝導、放射、対流なるメカニズムを利用して水分が蒸発する(不感蒸散)ことで熱を放散している。暑い環境下では汗腺より「汗」を分泌蒸発させ、より積極的に熱放散を行っている。非蒸散性放散の代表的な器官の1つは交感神経支配の血管であり、寒冷環境では皮膚血管の平滑筋が収縮し「血流量」の減少に伴い体表への熱の移動が制限される。また、寒いと立毛筋の刺激で「鳥肌」が立ち毛を立たせて断熱効果を高める働きをする。但し、人間の場合体毛がほとんどないので、あまり効果は期待できない。暑い環境では逆に皮膚血管の平滑筋が弛緩し血流量増加(対流)により体熱の放散を促進する。
(2)行動性体温調節
寒い、暑いという情動に対して意識的に衣服の着脱あるいはエアコンの入切なる行動をしたり、適正な温度環境に移動する、食事を選ぶなどの行動により体温調節をする。
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体温調節および発熱の神経回路
フィードバック制御による自律性体温調節
体温を生理的に適切な範囲内に維持するには、深部体温を感知して自自律神経系の体温調節を誘発させることが必要である。視床下部にある視索前野では温度感知ニューロンが存在し、脳実質の温度が上昇(深部温度が上昇)するとそのニューロンの発火頻度が増加して、体温を制御するように働いている。(フィードバック制御)
皮膚知覚からの自律性体温調節
皮膚の温度受容器からの温度刺激は脊髄の後角から上行し視索前野に至り、深部体温からのフィードバック制御を待たずに適切な体温調節機能を発揮させることを可能にしている。
ちょっと、一息
ゴニオメーターの軸が伸縮するイクステンドゴニオメーターをご存じでしょうか? これは、ゴニオメーターの基本軸と移動軸が自由に伸縮するため、関節の大きさに適合した長さのゴニオメーターで測定が可能になり、測定値がより正確になります。更に、両軸を伸ばすと最大長は53cmになり、大腿骨長も測れます。
イクステンドゴニオメーターは5色の透明色があります
Cobb法による測定
基本軸・移動軸を自由に伸縮させ、湾曲に対しゴニオメーターを正確にあてがうことが出来る
Cobb角=25°
Ferguson法による測定
イクステンドゴニオメーターは透明色であるため、Ferguson法で椎体画像の上にゴニオメーターを置いたとき、椎体の中心にゴニオメーターの軸心を容易に合わせることが出来るので、従来のゴニオメーターよりもより正確な測定が可能となる。
側湾度=25°
透明のイクステンドゴニオメーターであれば、椎骨の中心に正確に当てることが可能なため、角度をより正確に測ることが出来る
イクステンドゴニオメーター(アプリコット色)
膝屈曲角=57°
イクステンドゴニオメーター(蛍光バイオレット色)
肘関節屈曲=86°
イクステンドゴニオメーター(蛍光ローズ色)
底屈=43°
イクステンドゴニオメーターについて、詳しくはホームページの「商品紹介」をご覧下さい
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